神奈川宿〜保土ヶ谷宿の地図 |
朝、少し積雪が残る東京を出発し京急神奈川駅を降り、駅前の神奈川宿歴史の道の看板を見に行くと、私と同じようにリュックを担ぎ、手には地図を持った男性二人連れがいた。「東海道を歩いておられるのですか?」と声を掛けられた。まだ道中での会話が初めてな私は、しどろもどろになりながら数分間話しをした。 お二人は、三条大橋からスタートし、1泊2日の歩きを繰り返しここまで来られた様だ。東海道を歩き通す変わり者?(歩かれた方や歩かれておられる方、ゴメンナサイ!)は、もしかしたら私だけかもと思いながら歩いていたので、とても心強くまた嬉しくなった。 (写真は、前日の撮影)
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お二人の無事を祈りながら、東海道歩きの楽しさをまたひとつ知った私は、京急とJRの上に架かる青木橋を渡り、右上に見える本覚寺をのぞいた。横浜市街地の騒々しさと一線を画した佇まいだ。
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ここは横浜開港当時、アメリカ領事館となっていた場所で、小坊主の絵を描いた看板と並んで立派な跡碑が建っていた。
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本覚寺を背にし、少し横浜駅方向に歩いた所から右手に入って行く。 最近まであった線路の跡らしき所を過ぎると、また神奈川宿歴史の道の看板があり、この付近に一里塚があったと記されていた。
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少し先の左手に料亭の田中家があるが、この辺りは広重の浮世絵に描かれている茶店があった場所らしい。 江戸時代、この店の裏がすぐ海になっていたとは想像できない。
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歩き慣れていないので、ハアハア言いながら登り坂をもう少し行くと、神奈川台関門跡と袖ヶ浦見晴所と書かれた石碑が右手に見えてきた。 横浜開港後、外国人の殺傷事件が多くあったので、通行人を取り調べるために作られたのが関門らしい。またこの付近は高台で海が見え、景色が良かったので見晴所となっていたのであろう。
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切り通しの道路ができるとともに、昭和5年に初めて架けられたと言う上台橋の陸橋を渡り、首都高速の三ツ沢線の下を潜る。新横浜通りと言う広い通りを横切り、左斜めにある道(交番の裏)を進むと浅間神社が右上にあった。平地歩きは少し慣れてきたが、階段や坂道は足が重い。横穴古墳が見られるのかと期待して登ったが判らず、また足を引きずりながら階段を下った。
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道路に赤地に金文字で「旧東海道」と書かれたプレートを発見し、旧道から外れていない事を確認。道の右側は今にも崩れてこないかと思うほどのとても高い崖になっている。 少し先の公園で休憩し、再び歩き始めると八王子道(右前方方向)との追分に着いた。この道は横浜開港後、八王子方面から絹が運ばれる様になり、絹の道とも呼ばれる様になったらしい。
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ここからは平日なのに人出がある洪福寺松原商店街がある。アーケードには「やすさ・来やすさ」と書かれているが、文字通り看板だけではなさそうだ。妻と一緒に歩いていたら、店先から動かないだろうと想像しながら人垣をすり抜けた。
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商店街を過ぎると江戸方見附跡の看板があった。ここから保土ヶ谷宿の始まりだ。 そのまま真っ直ぐ進み、橋を渡ると相鉄の天王町駅に突き当たった。
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駅のガード下を潜ると広場になっていて、そこに帷子橋と書かれた橋のなごりの様なものが作られていた。説明書には、昭和31年に帷子川が付け替えられ、橋も位置が変わったと書かれている。駅手前の川がそうだったのだ。
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しばらく歩くと、右手に大きな釜が2つ見えてきた。香象院の入口だった。関西人の私には関東の事がよく分からないが、仏教とは直接関係無いものが入口にあるのは、不思議の一言だと思いながら前を通り過ぎた。
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反則センターと書かれた信号近くに旧中橋跡と書かれた看板があった。この付近はかつて今井川が宿場を横切り橋が架かっていた様だ。 川筋は宿場ができた時に人工的に造られたので、大雨の時はたびたび浸水があった様だ。幕末に現在の川筋に改修され、その時に発生した多量の残土は、品川台場の埋め立てに使われた。
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少し先を左斜めに進むとJR保土ヶ谷駅になるが、真っ直ぐ東海道を進んだ。 問屋場跡を過ぎ150m先に金沢横町道標四基があった。狭い道なのに車が結構通るので、写真を撮るのに時間が掛かった。この地は金沢・浦賀往還への出入口で途中、円海山・杉田・富岡への枝道があり、四基の道標が建てられたとの事だ。
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道標に先をJRが斜めに横切っている。そのまま進むとT字路の突き当たりとなり、そこに本陣があった。
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本陣跡の説明書は石製で40年程前に造られているので、それ自体将来歴史的価値が出てきそうな雰囲気だった。本陣があった年号が詳しく書かれているので、興味を引くものだった。 保土ヶ谷まで無事歩いた私は、わざわざJR・相鉄を乗り継いでかしわ台の日帰り温泉施設で疲れを取り、品川の夜行バス乗り場まで戻り帰途に着いた。足を引きずりながら歩き通した満足感と第1回の旅を無事終えた安堵感、そして東海道歩きの楽しさを感じつつ・・・
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神奈川宿〜保土ヶ谷宿の地図 |